2022年6月26日(日)に、子どもたちが地域の漁業について学ぶことを目的とした「陸奥湾ホタテ養殖教室~海と日本PROJECT~」を開催いたしました。
実際の道具を使ったホタテ養殖講座を実施
青森県むつ市川内町は、陸奥湾に面したホタテの養殖が盛んな地域であり、ホタテの餌となる植物プランクトンが育つための栄養が、川から豊富に流れ込み、おいしいホタテが育てられています。
一方、子どもたちは海に出る機会が少なくなり、むつ市内で行われている漁業について知るための学習施設もないため、沖合でどのようなホタテ養殖の作業が行われているかを知らない人がほとんどです。
そこで、陸奥湾の特徴や養殖について学ぶため、ホタテ養殖講座を実施。実際に施設の見学を行う予定でしたが、当日は波が高く、船が出られなかったため事前に養殖施設で撮影した動画を見てもらいました。
講師はむつ市地域おこし協力隊が担当。養殖の際に使用されている実物のカゴを見ながら、赤ちゃんから私たちの口に入る大きさに成長するまで、どのようにホタテを育てているのかをイメージしてもらいました。
自分で「ほやいた」ホタテを食べてみよう!
青森県の方言では、ホタテの殻をむくことを「ほやく」と言います。講座が終わった後は、川内町漁業協同組合の皆さんご協力のもと、ホタテの「ほやき」体験と水揚げされたばかりのホタテ試食会を行いました。
ほやき体験は初めて、という子どもたちばかりでしたが漁協の方にコツを聞き、専用のへらを手にした後は、夢中で何枚もホタテをほやき続けていました。また、この日は水揚げされた地まきホタテと養殖ホタテの食べ比べも行いました。組合の方は、地まきホタテは海の中を自由に動き回るため、身がより引き締まっているとお話していました。子どもたちは、自分でほやいたホタテや網焼きのホタテをお腹いっぱい食べさせてもらいました。
オリジナルレシピの制作
試食会の後は、その味を忘れない内に「ホタテを使った料理のレシピ」を考えてもらいました。食材シールと調理法シールをレシピシートに貼っていき、最後に完成図を描いて完成!自分で作ったオリジナルレシピを発表してもらいました。
ミートソースのパスタやホタテラーメン、ホタテドッグなど、こだわりの食材や調味料をしっかり考えた様々なレシピができました。このレシピは、今後行うホタテに関する企画展でも展示する予定です。
ホタテの貝殻を使った工作体験
イベントの最後は、ホタテの貝殻を再利用した工作を行いました。あらかじめ、縁にやすりがけをした殻に専用の液をぬり、その上から好きなデザインの紙を貼ると、小物入れやインテリアに大変身。廃棄されるはずだったホタテの貝殻をアップサイクルしました。また、陸奥湾で拾ったシーグラスなども飾り付け、楽しい工作体験から廃棄物や海洋ごみの問題に興味を持った子どもたちの様子が伺えました。